帰ってきたぜ!!

無事にパリ〜ロンドンから帰国した町田です。
僕が日本にいない間になんかすげー事がおきたりしてないかな?
って期待して帰ってきたけれど特に派手なことは起きなかったみたいですね。
日本沈没とか。いやいやそんな事は起こってほしくはなかったんだけれども、
せっかく日本に帰ってきたのだから「えーー!?そんなことあったの!!?」
と浦島太郎的な事がひとつふたつあったら楽しかったのにな。
例えば「DOWNTOWN REVOLUTION」がオリコンチャート1位になったりさ。
まあ、そんなことがあったらびっくりして腰抜けちゃうけど。
でももっと売れてもいいはずだぜ。あのCDは。
そろそろ売れてもいいだろ。
こちとら10年やってんだから。
ま、売れないこともオレッチの活力源のひとつになってるから
いいんだけどさ。
こいつは本当に長期戦だぜ。
売れることが終着点じゃないけど、
「売れなくてもイーや」というのはなんか違うからね。
ちょっとは売れてくれないと生活できんし、
生活できないからバイトばっかしてたら今度は歌を歌ってる暇がないし。
こいつはミュージシャンに付きまとう永久のジレンマだね。
うまく折り合いつけてやってくしかないのさ。
甘いことはひとつもないや。
それはどんな人生を歩んだとしても同じこと。
公務員でもサラリーマンでも自営業でも芸術家でも。
みんな不満や未練や後悔をしょって生きてる。
それぞれの生き方や在り方の違いはあれど。
それはこの年齢にならなきゃわからなかったな。
いつまでも子供のままで
蒼い衝動だけで歌っていきたかったけれど
やはり僕は身の丈にあった歌を歌いたい。
その時その時のリアルを歌いたい。
そしていつか「町田直隆」という歌うたいがいるということを
世間にしらしめたい。
頑張ってるけど、頑張らなきゃ。
頑張ってるけど、頑張らなきゃならねー。
イムリミットはつくらねー。
死ぬまでが勝負だ。
この先あとどれくらい歌えるんだろう。
考えてみるたび途方に暮れるな。
うううううーーーーん。
日本に帰ってくると悩みがふつふつと湧いてくるぜ。
パリロンドンでの日々がまるで夢のようだ。
束の間の夢。
胡蝶の夢ってやつだね。
とにかく楽しい10日間でした。



パリは、フランス語の知識ゼロで行ったので
コミュニケーションがとにかく難しくて大変でした。
「ボンジュール」とか「ボンソワール」とか「メルシー」とか
「セボン」とかしか喋んなかった気がする。
困ったのはスーパーマーケットやカフェで
フランス語がわかんないし読めないから何を買えばいいか
何を注文すればいいかわからないこと。
親切に英語で訳してあるなんて事は滅多にない。
レストランのメニューなんかはもう、山勘でたのんでみるしかない。
一度、ちょっと豪勢に夕食を食べようと思って
適当に指差して頼んだらただの焼き魚だったときはがっかりしたな。
こんなの日本の定食屋でうんと安く美味く食べれるよ!
もっとフランス料理ぽく仔牛にトリュフだかキャビアとかがのってる奴が
食べたいよ!って心で叫びましたが、それを伝える手段もないので
仕方なく焼き魚をナイフとフォークで丁寧におとなしく
たべました。せめて箸と米と味噌汁がほしいなあ、なんて思いながらね。


パリは結局そんな思い出しかなかったなあ。
凱旋門エッフェル塔シャンゼリゼ大通りやルーブル美術館
モンマルトルも行ったけれど、印象に残ってるのは
とにかくパンとお菓子(ケーキとか)を食べたこと(やはり
パンとケーキは本場なだけはあって美味かったです)と、
ホテルの周りに小鳥が沢山いたので毎朝小鳥に窓から話しかけていた
こと(はたから見ると危ない奴)ぐらいだもの。
パリは想像のなかではうんとお洒落な街って感じだったんだけれども
意外と庶民的な街で、それがまた魅力なのかもしれないなと思いました。
心残りはヴェルサイユに行けなかった事。
最終日に風邪を引いてしまい断念せざるをえず。
映画「マリーアントワネット」は帰りの飛行機の中で上映していて
そのタイミングの悪さにもがっかり。
パリにはまた老後にでも行きたいな。
そして今度はヴェルサイユで小鳥と話をするとしよう。



ロンドンは前回と同じく僕に沢山の刺激をくれました。
とにかくものすごくおもしろい街。
僕の求めるものは殆どある奇跡のような街です。
音楽、ファッション、そして美しい街並み・・・。
すべてが僕には刺激的で輝いて見えました。
もし、僕が音楽の道を選ばなかったとしたら
ロンドンに留学に来たかったと心から思いました。
僕は18歳の頃、バンドをやるかそれとも美容の専門学校に行くか
迷った時期があって、まあ結局割かしあっさりとバンドの道を
選んだんだけれども、もしあの時なにかの間違いで
美容の専門に行っていたらどうせ一年も満たないで辞めてただろうから
そしたらマジでロンドンに留学していたかもしれないな。
そしたらきっと今とはぜんぜん違う人生だったろうな。
まあ、ロンドンに留学したところで僕の性格上職にはあぶれてたでしょうから
今の道を選んで明らかに正解だったとは思いますが。



そんな事を思うくらいロンドンは僕にとって魅力的な街だって事です。


今回の収穫は前回行った時にちっとも面白いと思わなかった
カムデンの街の面白さを発見したことと、
ずーっと欲しかった気障な真っ赤なエナメルの靴を買えた事。
真っ赤な靴は正直日本で履いていたらものすごい浮くだろうけど
とにかくいかしてるよ。
こういうものは日本ではまず売っていない。
イギリス人の色彩感覚は変わっていて、
サラリーマンだって青いスーツにピンクのシャツなんか合わせていたりする国だから
男性が真っ赤な靴を履いてもなんら違和感はないんだろうな。
それにやはり白人はスタイルがいいし、洋服が様になる。
そういう風に顔も体も出来ている(みんながみんなそうじゃないけど)。
洋服が似合うのは「洋」服である以上そりゃあたりまえだ。
正直うらやましい。
ちっちゃくて貧相で不細工なアジア人である僕は
ロンドンではてんで滑稽だ。
だけどここでコンプレックスをもってはだめなんだと
何度も思ったな。
アジアにはアジアの良さがあり、
日本人には日本人の良さがある。
イギリスに行くたびに僕は
劣等感を抱き、そのたび日本の良さについて考える。
そしてそれが結果的に一番の収穫になるのです。



イギリスは本当に魅力的な国。
だけど僕はその国の住人ではない。
僕が生まれ育ち、暮らしているのは日本だ。
選択肢として、イギリスに移住するという手もある。
だけど僕はやはり日本がすきなのだ。
結局それを確認するために時折海外に行きたくなるのかもしれない。
日本が外国に劣っている部分は多々あると思う。
だけど優れている部分も多々あるはず。
それは日本語という感情豊かな言語であったり、
豊富な食文化であったり、
綺麗な黒髪であったり、
少々画一的ではあっても情にあふれる気質だったり・・・。
大昔から受け継がれている日本の文化や伝統はきっと世界で誇れるもののはず。
残念ながらそれらが今現在もしっかりと根付いているとは言い難いけれど
僕は日本人であることを意識し、誇りに思いたいと思う今日この頃です。
日本のいいところは認めつつ、良くないところはノーと言える
日本人。そうなりたいな。
国際的であるって事はどこかの国にかぶれてみることではなく、
まずはじめに自分の生まれた国をごく自然に誇りに思うことから始まるのではないのかな、と思います。
偉そうなことは言えないけれど、ちょっとイギリスにかぶれていた自分を恥ずかしく思いました。
これからはまたちょっと違う気持ちで海外に行ける気がします。
子供の頃からあらゆる街を旅するのが夢だったけれど、
歌を歌いつつ、これからもたまに海外の街に行けたら最高です。
次はもう一つのあこがれの国、アメリカに行ってみたいです。



とにかく歌おう。
歌いまくろう。
歌って頑張ろう。
それしかないや。


嫌がらせのように脈絡なく長い日記でしたが、
最後まで呼んでくれてメルシー(ありがとう)!!!


ああああああああああああああああああああああああ!