町田にとってのPUNK名盤10選(ニューヨーク〜US PUNK編)

Leave Home (Dlx)

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L.A.M.F.リヴィジテッド

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Marquee Moon (Dig)

Marquee Moon (Dig)

Blank Generation

Blank Generation

Incredible Shrinking Dickies

Incredible Shrinking Dickies

Easter

Easter

The Best of Blondie

The Best of Blondie

Stop Making Sense

Stop Making Sense

Disconnected

Disconnected

Static Age

Static Age

前回はロンドンパンク特集でしたが、今回はニューヨークとアメリカのパンク特集です。
ニューヨークパンクとロンドンパンクの違いは、ニューヨークパンクは
より音楽性よりも精神性、アート性が重要視されているという事が挙げられると思います。
よってロンドンパンクよりもはるかにニューヨークパンクは音楽性が雑多。
いわゆる「パンクロック」とくくられている音楽性に収まりきらないバンドが殆どです。
ひたすらエイトビートでがむしゃらに疾走するという音楽を期待すると肩すかしを食らう
コトも多いと思いますが、ロンドンパンクに比べて音楽的に味わい深いバンドが多く
(事実、ロンドンパンクの大半はほぼ楽器も素人の無職の若者や労働者達が己のフラストレーションを晴らすがべく
はじめたバンドが多く、それに対しニューヨークパンクは大学生や芸術家の卵だったりとわりかし恵まれている若者が
はじめるケースが多く、それ故の音楽性の違いがあるのではないかと思われます)
、一度ハマるとどっぷりハマってしまう魅力のあるバンドが多いです。
とはいってもいわゆる「ニューヨークパンク」と呼ばれるバンドは当時ニューヨークのアンダーグラウンドで活動していたバンド
に限定される呼称である故にそんなにバンド数が多い訳ではないですけどね。

とにかくアメリカは広大で当時ものスゴい数のバンドがいたと想像出来ますが、
きっとニューヨークなんてほんの氷山の一角に過ぎないでしょう。
ニューヨークパンクをきっかけにアメリカ全体のパンクロックの探索をはじめると
きっとおもしろいと思いますよ!

というわけで作品の紹介を。


RAMONESは言うまでもなくニューヨークの、そしてパンクの、そしてロックンロールの代名詞
である偉大なバンド。パンクロックという音楽の礎を作ったバンドの一つ。
SEX PSTOLSもTHE CLASHRAMONESがいなければ存在し得なかった筈。
その音楽は愛すべきワンパターン。1、2、3、4で疾走する2分弱の最高のロックンロール。
これを聴いて興奮出来なきゃダメだろ。
本来は歴史的名盤1stを推薦するところだが個人的な好みで敢えてこの2ndアルバムを。
JOHNNY THUNDERSは愛すべきダメ男。ヤクのやり過ぎで他界する事に。
だけどこの人程ロックンロールを愛し、そしてロックンロールに愛された人も中々いないだろう。
代名詞の名曲「BORN TO LOSE』は直訳すると「負ける為に生まれた」。
ものすごいタイトルだ。後の運命を知るとなんとも哀しい。
ヘロヘロのボーカルにけして上手いとは言えないギター。
でもそれが最高。ジョニーがいなければ今の自分はいない。感謝。
TELEVISIONはとにかく個性的なバンド。その音楽性は所謂パンクロックではないし、
更に言えばロックンロールでもないように感じる。
2本のギターとリズム隊の独特なアンサンブルはクラッシック的でさえある。
まさに四重奏。ビートの利いた曲もおとなしい曲もとにかく美しい。
この革新性もまたパンクロックの一つの形。
この1stアルバムは色あせる事の無い歴史的名盤。
RICHARD HELLもまたパンクロックの創始者の一人。いまやパンクファッションの定番となった逆立てヘアーも引き裂かれたTシャツや
安全ピンも元ネタはすべてこの人。音楽も凄い。代表曲は「BLANK GENERATION」。直訳は「カラッポの世代」。
究極のパンクアンセム。そのボーカルの独特さときたら半端無い。
どこから声だしてるんだ。それに絡む引きつって痙攣しているようなギターも良い。
この1曲がまさにニューヨークパンクを象徴する。必聴だ。
DICKIESは現在も活動中のLAのバンド。このバンドだけはニューヨークパンクではないが
お気に入りなので紹介。このバンドはまさにお手本のようなパンクロックを演奏する。
とにかく最初から最後までひたすらポップに弾けて疾走する。
RAMONESに近い音楽性を持っているがこっちはもっと軽く、そしてちょっぴりバカっぽい。
その感じがニューヨークという街には無いLA独特の物を感じる。
カバー曲のセンスも面白い。サイモンとガーファンクルのテンポを数倍速くした「サウンドオブサイレンス」のカバーなんかもある。
痛快なバンドだ。
PATTI SMITHは「パンクの女王」の異名を持つニューヨークパンクを語る上で決してはずせない偉大なシンガー。